「なかなか売上が上がらない」「同じ問題が繰り返し発生し、対応に追われている」このような悩みを抱えていらっしゃる経営者の方々も多いのではないでしょうか。日常の予実管理や課題管理を行っていても、発生している予実差異が発生している原因の分析やその後の対応の良否によりその後の売上向上の結果が変わってきます。問題の原因分析や改善を含めた、業務改善の手法として、「PDCA」が知られています。PはPlan (計画)、DはDo (実行)、CはCheck (検証)、AはAct (改善)の頭文字を取ったものです。本日は年間の販売管理を対象に「PDCA」について解説します。

#1:経営方針に従った計画を実行

Plan (計画) では、年間でどの程度の売上目標を目指すか、売上目標を達成するためには何を実施すべきかを計画します。具体的には、経営方針や中期経営計画を受けて、年度予算や製品ごとの販売計画を立案します。ある程度の企業規模となると、経営方針や中期経営計画は経営者が作成するのに対し、年度予算は各部門が、製品ごとの販売計画は販売部門 (営業部門など) が作成した後に経営者に承認を求めることになります。年度予算や製品ごとの販売計画を経営者が直接作成しない場合、経営者の意思や考え方を各部門に伝達することが重要になります。これにより、各部門が経営者の意に沿った計画を作成しやすい環境を整えることが可能になります。更に、外部環境の変化への追従や高い目標へのチャレンジのためにも、数値目標だけでなく、環境変化への対応方針や高い目標を達成するためのアクションプランなども併せて計画すると効果的です。

Do (実行) では、Plan (計画) で策定された年度予算や販売計画を実行します。具体的には、年度予算や販売計画を各要員の目標やアクションに落とし込み、実際に実行し、その結果を所属部門に報告します。実行に当たっては、各部門の長は、自部門の要員に対して、販売計画の内容を背景にある経営方針なども併せて説明し、要員が販売計画の内容や意義を理解できるように配慮する必要があります。各要員は実行状況や発生した問題を確実に所属部門に報告する必要があります。人間の心理として「計画通りに進まないことを報告したくない」といったことも考えられますが、報告の遅れにより問題が拡大することを考慮し、部門として各要員に「問題は隠さずに報告してほしい」ということを周知する必要があります。更に、要員が報告した問題に対し、部門として適切な対応を実行し軌道修正を随時図る必要があります。

#2:検証と改善を経営に生かす

Plan (計画) の段階で定められた時期となった時点で、Check (検証) を実施します。

Check (検証) では、計画通りの成果が得られたかどうかを検証します。具体的には、Do (実行) により得られた販売結果が、Plan (計画) で策定した販売計画を達成できているかを検証します。検証に当たっては、経営者は各部門や各要員任せにしない、各要員は各部門や経営者任せにする、ということがないよう、経営者、各部門、各要員がそれぞれの立場で検証を行うことが必要です。例えば、経営者の場合は経営方針や中期経営計画を熟知していても、販売の現場で何が発生しているかの詳細までは分かりません。各要員の場合は個別のお客様への販売状況やお客様が抱える課題が分かっても、経営方針が十分に伝わっておらず本来何をなすべきかを十分に理解していないかもしれません。それぞれの立場で目標の達成状況や成功/失敗要因を共有することで、経営方針や販売計画の達成に向けての改善の方向性を検討していきます。そのためには、経営者がCheck (検証) に関与することが重要です。

Act (改善) では、Check (改善) で抽出した未達事項に対し、改善を行います。具体的には、販売計画の未達事項を達成するための改善を行います。場合によっては、販売計画のほうに改善事項がある場合は、販売計画を改善します。改善に当たっては、販売が不調に終わった直接的な要因に対処するだけでなく、販売が不調に終わった根本原因への対処が必要です。「根本原因」とは、たとえば「達成に無理がある販売計画を策定していた」「経験が少ない担当者に依頼してしまった」「適切な販売手順を教育できていなかった」などのように、仕事の進め方に関する原因です。直接的な要因に対処することは目の前の問題への対応となるので簡単なのですが、他の問題への対処やその問題を最初から防ぐということは目的にされていません。問題を最初から防ぎ他の問題への解決方法の指針を作るという意味でも、Act (改善) の段階では直接的な要因への対処に終始するのでなく、「根本原因」への対処も準備する必要があります。

#3:経営改善のために

ここまで、経営を改善するためのPDCAについて説明しました。世間で発生している不祥事を見ていても、問題発生の主な要因は、Check (検証) とAct (改善) の不備にある場合が多くなっています。Check (検証) とAct (改善) まで含めたPDCAサイクルを経営者の意思として浸透させていくことが重要です。

せっかく目標を立てたのに「なかなか売上が上がらない」ということ、ありませんか。目標を達成するための販売管理を実現するためには、次世代クラウド販売管理サービス『ウランバ!!』で!カスタム帳票で、自社の課題を明らかにして、確実にPDCAを回していきましょう。

 

執筆者:取材の匠 ライター 小林 健了

中小企業診断士、技術士 (電気電子部門)、情報処理技術者

製造業にて製品開発、プロジェクトマネジメントに従事。2015年に中小企業診断士、技術士(電気電子部門)として登録。ものづくり、IT、品質の知見を活かしながら、工事業、製造業、IT活用などの支援も実施。

ITだけを見た提案でなく、経営、事業、業務の課題に対応した提言、提案を心掛けている。


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